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更新日:2018年12月19日

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「東京での子育て」に辟易…山梨へ移住したいとうさん

インタビューした方の写真

移住までの経緯・概要

東京で生まれ育ったが、毎夏冬にいく両親のふるさと山梨の自然が好きで田舎暮らしには漠然とした憧れがあった。大人になってからは、友人が借りていた秩父の山奥にある古民家での生活をたびたび楽しんだ。結婚後は都心に住み、新宿御苑や神宮外苑を子どもの遊び場にしながら、山の秘湯めぐりもしていた。2人目の誕生を機に自然の多い郊外に転居したが、飽き足らずに4人目の出産後田舎暮らしを決め、田舎の貸家探しを始めたのが今から約20年前のこと。幸い仕事はPCによるリモートワークが可能であったのだが、肝心の「貸家」を見つけるのが困難を極めた。当時空き家情報を出している自治体はほとんどなく、山梨の従兄に相談してようやく一軒の古民家を借り受けることができた。子どもたちにとってすばらしい住環境で、ご近所にも優しく受け入れられたのだが、東京のマンション暮らしに慣れた身体とデスクワークが中心の生活の中で、500坪もの庭の管理は次第に難しくなった。楽しかった山暮らしは10年目でいったん切り上げ、伊豆に転居。子どもたちも全員成人し、たまたま伯母の家を借り受けられたこともあって再び山梨に居を移すことにした。

きっかけ

もちろん、自然が好きで常に自然の中に身をおきたい、というのがそもそものきっかけではあるのだが、やはり移住を決断したのは「子どもにとっての住環境」にほかならない。東京ではたとえ郊外であったとしても、子どものいる家庭は隣近所に「子どもがいるがゆえの騒音」について気遣わねばならず、子どもに向かって「静かにしなさい」が口癖になってしまう親たちが多いように思う。実際、私が運営に携わっていた子育て支援NPOの仲間にも子どもの声や発する音をご近所に「騒音」と受け止められ、苦情を言われて肩身の狭い思いをしていた仲間がたくさんいた。ほかにも「早期教育」「お受験」「塾通い」…親たちを翻弄させる教育情報の氾濫や遊び環境の少なさなど、本来子どもの時期にしなければならないことをおざなりにしてしまうような「東京での子育て」に辟易としていたことが私を迷わず田舎暮らしに向かわせたのだ。第4子が生まれたとき、第1子は小学2年生。周りにはぼちぼち塾通いの子どもが増えていた。夫はつとめていた出版社を辞め、車の免許を取って田舎暮らしの情報を集めた。もともと山好きな夫であったので好きな山の方向を中心に家を探した。

よかったこと・苦労したこと

田舎に居を移したことで、収入が激減した。夫の収入は東京での暮らしの3分の1くらいになったが、子どもをすぐ保育園に預けられたおかげで私は仕事を始められ、その仕事(生活協同組合の情報誌編集)を通してさまざまな出会いや新たな活動を始めるきっかけも得られることになった。私が書いた環境に関する記事は地元メディアに取り上げられ、新聞に連載。その記事からテレビの情報番組出演につながり、やがて山梨県の環境アドバイザーに登録された。おかげで今は環境省登録の環境カウンセラーになることができた。また、県男女共同参画推進リーダー、県地球温暖化防止活動推進員、市町村のさまざまな委員なども歴任させていただけたおかげで県内にたくさんの知り合いができ、そこからまた新たな活動につながっていった。同じような活動をしていても東京ではまずメディアに注目されることはない。東京では1200万人分の1人だが、山梨では80数万人分の1人。でもどちらも同じ「都道府県代表」になり、あっという間に全国区になってしまうのだ。「来たりもの」という言葉があるが、よそ者はしがらみがない分、羽ばたくことも容易だ。

移住を検討している方へのメッセージ

田舎暮らしをしたい、と思っている人は案外多いと思う。ネックは「仕事」だとも思う。私自身も「収入が激減」には困ってしまったが、生活に必要な経費もじつは激減しているので、案外なんとかなるものだ。もちろん手に職があるのが一番だが、仕事は選ばなければ何かしらある。それより、「自分の時間」が増えることがありがたい。今まで「時間」をお金で買っていたことに気づくのも田舎暮らしの醍醐味だが、時間があれば買わなくてもいいものは案外多い。また、知らない人ばかりのコミュニティに入ることに躊躇してしまう方もいるだろう。でもなにか趣味をお持ちであれば恐れることはない。まず地域の趣味のサークルなどに入られることをお勧めする。入会は大歓迎されるだろうし、同じ趣味を持つもの同士だから会話も弾む。すぐ友人をつくることができるだろう。私も地域のコーラスグループに入ることで親切な地元の友人を得ることができた。子連れでの移住ならなおさら簡単だ。保育園保護者会、PTAすぐに友人ができる。あれだけ東京で迷惑がられた「子どもの騒音」も「子どもの声が聞こえると元気が出るね」と歓迎される。それだけ外からの活力は期待されているのだ。

お問い合わせ先

笛吹市総合政策部企画課

〒406-8510 笛吹市石和町市部777 笛吹市役所 本館

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